1. はじめに
Pythonで文字列を扱う際に便利なのが「f文字列(f-string)」です。f文字列を使うことで、変数や計算結果を文字列の中に簡潔に埋め込むことができ、可読性も高くなります。
本記事では、Python|f文字列(f-string)を使った文字列フォーマットの基本について、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。基本文法から、応用的な使い方、注意点までカバーしているので、ぜひ最後までご覧ください。
2. Pythonのf文字列(f-string)の基本
f文字列とは?
f文字列とは、Python 3.6以降で使える文字列フォーマットの方法です。文字列の前に f
または F
をつけて書くことで、{}
の中に変数や式を埋め込めます。
基本の書き方と例
name = "Alice"
age = 25
print(f"{name}は{age}歳です")
実行結果:
Aliceは25歳です
このように、{}
の中に変数を直接埋め込むだけで、簡潔にフォーマットされた文字列を作ることができます。
式をそのまま埋め込むことも可能
price = 1200
tax = 0.1
print(f"税込価格は {price * (1 + tax)} 円です")
実行結果:
税込価格は 1320.0 円です
3. よくある使い方・応用例
数値のフォーマット
f文字列では、小数点の桁数指定やゼロ埋めなどのフォーマット指定も簡単です。
pi = 3.141592
print(f"円周率は {pi:.2f} です")
実行結果:
円周率は 3.14 です
ゼロ埋めや桁数指定
number = 5
print(f"{number:03}")
実行結果:
005
辞書との組み合わせ
f文字列は辞書から値を取り出す場合にも使えます。
user = {"name": "Bob", "score": 90}
print(f"{user['name']}のスコアは{user['score']}点です")
実行結果:
Bobのスコアは90点です
関数との組み合わせ
def greet(name):
return f"こんにちは、{name}さん!"
print(greet("田中"))
実行結果:
こんにちは、田中さん!
4. f文字列の注意点・エラー対策
Python 3.5以前では使えない
f文字列はPython 3.6以降で導入された構文です。古いバージョンでは使用できず、SyntaxErrorが発生します。
シングルクオートとダブルクオートの混同に注意
辞書のキーなどにクオートを使う場合、"
と'
を適切に組み合わせないとエラーになります。
# OK
print(f"{user['name']}")
# NG(SyntaxError)
# print(f"{user["name"]}")
波かっこ { } をそのまま表示したいとき
f文字列内で {}
を文字として出力したい場合は、{{}}
と重ねて記述します。
print(f"辞書の書き方は {{'key': 'value'}} です")
実行結果:
辞書の書き方は {'key': 'value'} です
5. まとめ
本記事では、Pythonのf文字列(f-string)について、基本文法から応用的な使い方、注意点までを解説しました。
- f文字列は変数や式を簡潔に文字列に埋め込める
- 数値の整形や辞書・関数との連携にも対応
- Python 3.6以上が必須であることに注意
f文字列は、日常的なスクリプト作成やデバッグ出力、ログ表示など、あらゆる場面で役立ちます。ぜひ活用して、Pythonコードをより簡潔で読みやすくしましょう!