Python|関数の作り方と基本構文

1. はじめに

Pythonでプログラミングを始めると、早い段階で出てくるのが「関数の作り方と基本構文」です。関数はコードを整理し、繰り返し使う処理をまとめるために欠かせない要素です。
この記事では、Pythonの関数の作り方と基本構文について、初心者にもわかりやすく解説します。具体的なコード例と実行結果を交えて、関数の使い方や応用方法までしっかり学べます。

この記事を読むことで、次のことが理解できます。

  • Pythonで関数を定義する基本構文
  • 引数や戻り値の使い方
  • 関数の実践的な応用例
  • 初心者がつまずきやすいポイントとエラー対策

 

2. Pythonにおける関数の基本構文と定義方法

2-1. Pythonの関数とは?

関数とは、ある処理をまとめた再利用可能なコードのブロックです。関数を使うことで、プログラムの見通しがよくなり、コードの重複を避けることができます。

2-2. 基本の構文

Pythonで関数を定義する基本構文は以下の通りです。

def 関数名(引数1, 引数2, ...):
    # 実行する処理
    return 戻り値

例えば、2つの数を足す関数は次のようになります。

def add(a, b):
    return a + b

# 関数の呼び出し
result = add(3, 5)
print(result)

実行結果:

8

2-3. 戻り値を返さない関数(Noneを返す)

戻り値が必要ない場合、returnを省略するか、何も返さない関数も作成できます。

def greet(name):
    print(f"こんにちは、{name}さん!")

greet("たろう")

実行結果:

こんにちは、たろうさん!

 

3. Python関数のよくある使い方・応用例

3-1. デフォルト引数の指定

関数には、引数に初期値を設定することができます。これを「デフォルト引数」と呼びます。

def greet(name="ゲスト"):
    print(f"こんにちは、{name}さん!")

greet()         # 引数なし
greet("さくら") # 引数あり

実行結果:

こんにちは、ゲストさん!
こんにちは、さくらさん!

3-2. 複数の戻り値を返す

Pythonでは、関数から複数の値を返すことができます。戻り値はタプルとして返されます。

def calc(a, b):
    add = a + b
    sub = a - b
    return add, sub

result1, result2 = calc(10, 3)
print(result1)
print(result2)

実行結果:

13
7

3-3. 関数のネスト(関数の中に関数)

関数の中で別の関数を定義することも可能です。

def outer():
    def inner():
        print("内側の関数です")
    print("外側の関数です")
    inner()

outer()

実行結果:

外側の関数です
内側の関数です

 

4. Python関数での注意点・エラー対策

4-1. インデントミス

Pythonでは、インデントが厳格に定義されており、ズレがあるとエラーになります。


# 間違った例
def say_hello():
print("Hello")  # ← インデントが不足している

エラー内容:

IndentationError: expected an indented block

4-2. returnの位置

returnを関数の途中に書くと、そこで処理が終了してしまうことに注意しましょう。

def check_number(n):
    if n > 0:
        return "正の数"
    print("これは表示されません")  # ← returnの後には到達しない

4-3. グローバル変数とローカル変数の混同

関数内で変数を定義すると、それは関数内でのみ有効な「ローカル変数」になります。

x = 10

def test():
    x = 5  # これはローカル変数
    print(x)

test()
print(x)  # こちらはグローバル変数

実行結果:

5
10

 

5. まとめ

今回は「Python|関数の作り方と基本構文」というテーマで、関数の基本から応用まで丁寧に解説しました。

  • 関数を定義するには def を使う
  • 引数や戻り値を活用することで汎用性の高いコードが書ける
  • ネストや複数戻り値などの応用も可能
  • インデントミスやスコープに注意することが重要

関数は実務でも頻繁に使う基本中の基本です。学習段階でしっかり理解しておくことで、今後の開発スキルに大きな差がつきます。
特に、業務でデータ処理や自動化スクリプトを作成するとき、関数化して再利用性を高めることは時間効率の向上につながります。

次は、関数と組み合わせて使う「ラムダ関数」や「デコレータ」などにも挑戦してみてください!

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