1. はじめに
Pythonを使って数値計算を行う際に欠かせないのが算術演算子です。加算・減算・乗算といった基本的な演算から、除算や余り、べき乗まで、さまざまな計算を簡単に記述できます。
この記事では、「Python｜算術演算子の基本」というテーマで、Pythonにおける算術演算子の使い方や実行例を詳しく解説します。初心者の方でも理解しやすいように、コードにコメントと出力結果を添えて紹介します。
記事を読み終える頃には、日常的な計算処理や簡単な数値ロジックをPythonで実装できるようになっているはずです。
2. Pythonの算術演算子とは？
Pythonで利用できる算術演算子には、以下のようなものがあります。
+（加算）-（減算）*（乗算）/（除算）//（切り捨て除算）%（剰余/余り）**（べき乗）
基本的な算術演算の例
# 算術演算子の基本
a = 10
b = 3
print("加算:", a + b)
print("減算:", a - b)
print("乗算:", a * b)
print("除算:", a / b)
print("切り捨て除算:", a // b)
print("余り:", a % b)
print("べき乗:", a ** b)
実行結果：
加算: 13
減算: 7
乗算: 30
除算: 3.3333333333333335
切り捨て除算: 3
余り: 1
べき乗: 1000
このように、Pythonでは非常に直感的な記号で基本的な数値演算を記述できます。
3. よくある使い方・応用例
累積計算の処理
加算や乗算を使って、合計や累積値を求める処理は非常によく使われます。
# リストの合計を算出
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
total = 0
for n in numbers:
total += n # total = total + n
print("合計:", total)
実行結果：
合計: 15偶数・奇数判定（剰余演算）
%演算子を使えば、簡単に偶数・奇数の判定が可能です。
num = 7
if num % 2 == 0:
print("偶数です")
else:
print("奇数です")
実行結果：
奇数ですべき乗の活用
数学的な処理やグラフの描画において、**を使ったべき乗は便利です。
# 2の10乗を求める
result = 2 ** 10
print("2の10乗:", result)
実行結果：
2の10乗: 1024
4. 注意点・エラー対策
0による除算エラー
ゼロで除算しようとすると、ZeroDivisionErrorが発生します。
# 0で割るとエラーになる
a = 5
b = 0
try:
print(a / b)
except ZeroDivisionError:
print("0による除算はできません")
実行結果：
0による除算はできません整数と浮動小数点数の違いに注意
Pythonでは、/を使った場合は常に浮動小数点数（float）が返ります。
print(10 / 3) # float（3.333...）
print(10 // 3) # int（3）
実行結果：
3.3333333333333335
3整数として扱いたい場合は//を使うのがベターです。
5. まとめ
今回は、Pythonの算術演算子について基礎から応用までを詳しく紹介しました。加算や除算といった基本的な演算から、%や**など少し高度な演算子の使い方まで、さまざまな場面で活用できます。
実務でも、ループ処理やデータ加工、ログ集計などで頻繁に使われるため、早い段階で使いこなせるようになっておくと便利です。
学習のコツとしては、手を動かして実際に演算結果を確認しながら覚えるのが効果的です。ミスやエラーを恐れず、何度も試してみましょう。
👉 今後は、比較演算子や論理演算子との組み合わせも学ぶと、より高度な条件分岐が書けるようになります。
