1. はじめに（導入文）
Pythonには、ループ処理を途中で終了したりスキップしたりするためのbreak文とcontinue文があります。この記事では「Python｜breakとcontinueの違いと使い方」をテーマに、初心者〜中級者の方に向けて、基本文法から実践的な使い方まで丁寧に解説します。
これらの制御文を使いこなすことで、複雑なループ処理をシンプルかつ効率的に書けるようになります。繰り返し処理の中で条件に応じて処理を制御したいときに、非常に便利な構文です。
2. Pythonにおけるbreak文とcontinue文の基本解説
2-1. break文の基本的な使い方
break文は、ループを途中で強制的に終了したいときに使います。条件に一致したらそれ以降の処理をスキップして、ループ自体を抜けます。
for i in range(1, 10):
print("現在の数字:", i)
if i == 5:
print("5に達したのでループを終了します")
break実行結果：
現在の数字: 1
現在の数字: 2
現在の数字: 3
現在の数字: 4
現在の数字: 55に達したのでループを終了します
2-2. continue文の基本的な使い方
continue文は、ループ内の残りの処理をスキップして次の繰り返しへ進むときに使います。
for i in range(1, 6):
if i == 3:
print("3はスキップします")
continue
print("現在の数字:", i)実行結果：
現在の数字: 1
現在の数字: 2
3はスキップします
現在の数字: 4
現在の数字: 5
3. よくある使い方・応用例
3-1. breakを使った検索処理の短縮
リストの中から特定の要素を見つけた時点で、検索を打ち切りたい場合にbreakは非常に便利です。
names = ["田中", "佐藤", "鈴木", "山本"]
target = "鈴木"
for name in names:
print("確認中:", name)
if name == target:
print("対象が見つかりました:", name)
break3-2. continueを使った特定条件の除外処理
ループ中に特定の条件だけスキップしたい場合、continueを使えばコードがすっきりします。
for i in range(1, 11):
if i % 2 == 0:
continue # 偶数はスキップ
print("奇数:", i)実行結果：
奇数: 1
奇数: 3
奇数: 5
奇数: 7
奇数: 93-3. while文との組み合わせ
breakやcontinueは、for文だけでなくwhile文でも使えます。
count = 0
while True:
count += 1
if count == 5:
print("5回目で終了")
break
4. break・continueの注意点とエラー対策
4-1. 無限ループに注意
breakがないと無限ループになる場合があります。while Trueを使う際は、必ず終了条件（break）を用意しましょう。
4-2. continue後の処理に注意
continueの後に書かれたコードは実行されません。continueの位置は意図的に使いましょう。
for i in range(3):
if i == 1:
continue
print("iの値は:", i)出力結果：
iの値は: 0
iの値は: 24-3. ネストされたループでの使い方
ネスト（入れ子）のループでは、breakやcontinueが「どのループ」に対して作用するかに注意が必要です。基本的には「一番内側のループ」に対して動作します。
for i in range(3):
for j in range(3):
if j == 1:
break # 内側のループが終了する
print(f"i={i}, j={j}")
5. まとめ
この記事では、Pythonにおけるbreak文とcontinue文の違いと使い方について解説しました。
- breakはループを途中で終了させる。
- continueは残りの処理をスキップして次の繰り返しへ進む。
- 実務では、データ検索や条件分岐の簡略化に活用できる。
ループ処理に柔軟性を持たせたいときには、この2つの文を使い分けることがとても重要です。ぜひ練習問題などを通じて自分のものにしていきましょう。
学習のコツ：最初はfor文＋break・continueから試して、慣れてきたらwhile文やネスト処理にも応用してみると理解が深まります。
