Python|importの使い方

1. はじめに

Pythonで他のモジュールやライブラリの機能を利用するにはimport構文が不可欠です。本記事では、Pythonにおけるimportの使い方について、基本から応用、エラー対策まで丁寧に解説します。

この構文を使いこなせるようになると、標準ライブラリや外部パッケージを自由に組み合わせて、より効率的なプログラムを書くことができるようになります。

Python初心者〜中級者の方が対象で、実務でも役立つimportの使い方を学んでいきましょう。

 

2. Pythonにおけるimportの基本構文と使い方

2-1. importの基本構文

import構文は、他のモジュールを現在のスクリプトに読み込むために使用します。

import math

# mathモジュールのsqrt関数を使って平方根を計算
result = math.sqrt(16)
print(result)

実行結果:

4.0

2-2. as を使って別名でインポート

モジュール名が長い場合や短縮名を使いたいときは、asを使ってエイリアス(別名)を設定できます。

import numpy as np

# numpyの配列を生成
array = np.array([1, 2, 3])
print(array)

実行結果:

[1 2 3]

2-3. from … import を使う

特定の関数やクラスだけを直接使いたい場合にはfrom ... import構文を使います。

from math import pi

print(pi)

実行結果:

3.141592653589793

 

3. importのよくある使い方・応用例

3-1. 複数のモジュールを一括でimport

複数の標準モジュールを一度にインポートしたい場合はカンマ区切りではなく、1行ずつ書くのが一般的です。

import os
import sys

print("カレントディレクトリ:", os.getcwd())
print("Pythonパス:", sys.path)

実行結果:

カレントディレクトリ: /your/current/directory
Pythonパス: ['...', '...']

3-2. importを関数内で使う

スクリプトの実行効率を考えて、必要なときだけインポートする方法もあります(ただし基本的にはファイル先頭にまとめて記述が推奨されます)。

def use_random():
    import random
    print(random.randint(1, 10))

use_random()

実行結果:

(1〜10のランダムな整数)

3-3. サードパーティライブラリのimport

外部ライブラリ(例:pandasやrequestsなど)を使うには、事前にpip installでインストールし、importして使用します。

import requests

response = requests.get("https://api.github.com")
print(response.status_code)

実行結果:

200

 

4. importでの注意点・エラー対策

4-1. モジュール名のスペルミス

モジュール名を間違えるとModuleNotFoundErrorが発生します。

# 間違った例("maths"は存在しない)
import maths

実行結果:

ModuleNotFoundError: No module named 'maths'

→ 正しくはimport math

4-2. pipでインストールが必要なライブラリ

標準ライブラリではないモジュールは、先にインストールする必要があります。

pip install ライブラリ名

たとえば、requestsモジュールがないと以下のようなエラーが出ます。

ModuleNotFoundError: No module named 'requests'

4-3. 相対インポートと絶対インポート

複数ファイルで構成されたプロジェクトでは、相対インポート絶対インポートの理解が必要になります。

  • 絶対インポート: プロジェクトのルートからパスを指定
  • 相対インポート: from . import moduleのようにドットを使う

 

5. まとめ

今回はPythonのimport構文の基本から応用、注意点まで詳しく解説しました。

  • importは他のモジュールを取り込むための構文
  • asfrom ... importで柔軟に使える
  • 関数内や外部ライブラリのインポートにも対応可能
  • エラーが出た場合はスペルやインストールの有無を確認する

実務でも、標準ライブラリや外部パッケージを柔軟に活用するには、importの理解が不可欠です。まずは本記事の例を試しながら、自分のプロジェクトにも活かしてみてください。

学習のコツ:最初はimportしたライブラリの公式ドキュメントに目を通し、どのような機能があるかを把握しておくと、効率よく開発が進められます。

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