Python|文字列の改行コードの基本を解説

1. はじめに

Pythonで文字列を扱う際、意外とつまずきやすいのが「改行コード」です。改行がうまくいかない、思わぬ位置で改行されてしまうなど、初学者が混乱しやすいポイントでもあります。

本記事では、Python|文字列の改行コードの基本を解説というテーマで、改行コードの種類や使い方、よくあるミスとその対策について、具体的なコード例とともにわかりやすく紹介します。

実務や学習での文字列処理に役立つ知識なので、ぜひ最後までご覧ください。

 

2. Pythonにおける文字列の改行コードの基本

2-1. 改行コードとは

改行コードとは、文字列の中で「ここで改行する」という命令を表す特殊な文字です。代表的な改行コードには以下の3種類があります。

  • \n(LF:Unix/Linux/Mac)
  • \r\n(CR+LF:Windows)
  • \r(CR:古いMac)

2-2. Pythonで使われる改行コード

Pythonでは、\n(ラインフィード)を使うことで改行できます。これは、LinuxやmacOSと互換性が高く、WindowsでもPython内部で自動的に適切に処理されるため、通常は\nを使用すれば問題ありません。

# \nを使った改行の例
text = "こんにちは。\nPythonの改行コードです。"
print(text)

実行結果:

こんにちは。
Pythonの改行コードです。

 

3. よくある使い方・応用例

3-1. 改行コードを含む文字列を複数行で出力

複数行のテキストを生成したい場合、改行コードを挿入することで整形された出力ができます。

# 複数行の文字列
message = "1行目\n2行目\n3行目"
print(message)

実行結果:

1行目
2行目
3行目

3-2. join関数で複数行を一括整形

リストと\nを組み合わせて、簡潔に複数行のテキストを作ることも可能です。

lines = ["アップル", "バナナ", "オレンジ"]
result = "\n".join(lines)
print(result)

実行結果:

アップル
バナナ
オレンジ

3-3. Windowsでのファイル保存時の注意

Windows環境でテキストファイルに出力する際、\r\nに変換する場合がありますが、Pythonではnewlineオプションで制御できます。

# Windowsでも\nを維持して書き込む方法
with open("sample.txt", "w", newline="\n") as f:
    f.write("行1\n行2\n行3")

実行結果:


sample.txt に以下の内容が書き込まれます:
行1
行2
行3

 

4. 注意点・エラー対策

4-1. 改行コードが効かない?print()の仕様

改行コードを含めた文字列をprint()する際、うまく改行されないことがあります。これは、改行が文字列中ではなく末尾にしか入っていない場合などによく起こります。

# 末尾に\nを付けただけ
text = "これは1行目です。\n"
print(text)
print("これは2行目です。")

実行結果:

これは1行目です。
これは2行目です。

4-2. 改行文字が見えない!表示形式に注意

改行コードを含んだ文字列をデバッグ用にprint()すると、見た目だけでは改行が入っているか分かりにくい場合があります。repr()を使うと、改行コードが可視化されます。

text = "A\nB\nC"
print(repr(text))  # 改行コードを可視化

実行結果:

'A\nB\nC'

4-3. HTMLに出力する際の注意

改行コード\nはHTMLでは無視されるため、Web上に表示する場合は<br>タグなどに置き換える必要があります。

# 改行コードを
に置き換える
text = "1行目\n2行目"
html = text.replace("\n", "<br>")
print(html)

実行結果:

1行目<br>2行目

 

5. まとめ

  • Pythonでは\nで改行が表現できる
  • join()と組み合わせると、複数行の整形が簡単
  • ファイル出力やWeb表示の際には変換や設定に注意

改行コードは地味な存在ですが、データ整形や出力処理で欠かせない基本スキルです。実務ではログ出力やテンプレート生成など、思いがけない場面でも活用されます。文字列操作に慣れる第一歩として、ぜひこの知識をマスターしておきましょう!

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