1. はじめに
Pythonにはさまざまな基本データ型があり、プログラムの動作や構造を理解するうえで非常に重要です。本記事では、Pythonの基本データ型一覧とその用途について、具体的なコード例や出力結果を交えながらわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、Pythonでよく使うint型、float型、str型、bool型、list型、tuple型、dict型、set型といった主要なデータ型を理解し、適切な場面で使い分けられるようになります。
2. Pythonにおける基本データ型とは?
2-1. データ型とは何か?
データ型とは、変数に格納されるデータの「種類」を表すものです。Pythonでは動的型付けが採用されているため、変数の宣言時に型を明示する必要はありませんが、正しく使いこなすには各データ型の特性を理解する必要があります。
2-2. 代表的な基本データ型一覧
int
(整数)float
(浮動小数点数)str
(文字列)bool
(真偽値)list
(リスト)dict
(辞書)tuple
(タプル)set
(集合)
2-3. 数値型(int型・float型)
数値型は整数や小数を扱う際に使用します。
# 整数(int型)
x = 10
print(x, type(x)) # 出力: 10 <class 'int'>
# 小数(float型)
y = 3.14
print(y, type(y)) # 出力: 3.14 <class 'float'>
10 <class 'int'>
3.14 <class 'float'>
2-4. 文字列型(str型)
文字や文章などのテキストデータを扱います。
name = "Python"
print(name, type(name)) # 出力: Python <class 'str'>
Python <class 'str'>
2-5. 論理型(bool型)
TrueまたはFalseの2値しか持たない型で、条件分岐に使われます。
is_valid = True
print(is_valid, type(is_valid)) # 出力: True <class 'bool'>
True <class 'bool'>
2-6. リスト型(list型)
複数の値をまとめて格納できる順序付きのデータ型です。
fruits = ["apple", "banana", "cherry"]
print(fruits, type(fruits)) # 出力: ['apple', 'banana', 'cherry'] <class 'list'>
['apple', 'banana', 'cherry'] <class 'list'>
2-7. タプル型(tuple型)
リストと似ていますが、変更不可(イミュータブル)です。
colors = ("red", "green", "blue")
print(colors, type(colors)) # 出力: ('red', 'green', 'blue') <class 'tuple'>
('red', 'green', 'blue') <class 'tuple'>
2-8. 辞書型(dict型)
キーと値のペアでデータを管理します。
person = {"name": "Alice", "age": 25}
print(person, type(person)) # 出力: {'name': 'Alice', 'age': 25} <class 'dict'>
{'name': 'Alice', 'age': 25} <class 'dict'>
2-9. セット型(set型)
重複を許さない集合を扱います。
unique_numbers = {1, 2, 3, 2}
print(unique_numbers, type(unique_numbers)) # 出力: {1, 2, 3} <class 'set'>
{1, 2, 3} <class 'set'>
3. よくある使い方・応用例
3-1. データの整形と表示
文字列フォーマットを活用して、データを整えて表示する例です。
name = "Bob"
score = 87.5
print(f"{name}さんのスコアは{score}点です。")
# 出力: Bobさんのスコアは87.5点です。
Bobさんのスコアは87.5点です。
3-2. リストと辞書の組み合わせ
辞書をリストにまとめて、複数のデータを管理できます。
students = [
{"name": "Alice", "age": 20},
{"name": "Bob", "age": 22}
]
print(students[0]["name"]) # 出力: Alice
Alice
3-3. 型ごとの関数やメソッドの使い分け
リストや文字列は、それぞれ特有のメソッドを持っています。
text = "python"
print(text.upper()) # 出力: PYTHON
numbers = [5, 2, 9]
numbers.sort()
print(numbers) # 出力: [2, 5, 9]
PYTHON
[2, 5, 9]
4. 注意点・エラー対策
3-1. データの整形と表示
文字列フォーマットを活用して、データを整えて表示する例です。
name = "Bob"
score = 87.5
print(f"{name}さんのスコアは{score}点です。")
# 出力: Bobさんのスコアは87.5点です。
Bobさんのスコアは87.5点です。
3-2. リストと辞書の組み合わせ
辞書をリストにまとめて、複数のデータを管理できます。
students = [
{"name": "Alice", "age": 20},
{"name": "Bob", "age": 22}
]
print(students[0]["name"]) # 出力: Alice
Alice
3-3. 型ごとの関数やメソッドの使い分け
リストや文字列は、それぞれ特有のメソッドを持っています。
text = "python"
print(text.upper()) # 出力: PYTHON
numbers = [5, 2, 9]
numbers.sort()
print(numbers) # 出力: [2, 5, 9]
PYTHON
[2, 5, 9]
4-3. set型の順序保証なし
set型は順番が保証されないため、順序が重要な処理には不向きです。
5. まとめ
本記事ではPythonの基本データ型一覧と用途について、型ごとの特徴や使い方を具体例付きで紹介しました。
- int・float・str・bool:基本的な数値や文字列の処理に
- list・tuple:順序あるデータの管理に
- dict:キー付きデータの整理に
- set:重複排除や集合演算に
データ型の理解はPython学習の基盤となる重要なステップです。実務でも、適切な型を選ぶことでコードの可読性や保守性が大きく向上します。
学習のコツは、実際に手を動かしてコードを書いてみることです。型ごとの特性を意識しながら、小さなスクリプトを作成して練習してみましょう。