1. はじめに
Pythonでは、さまざまなデータ型を変換することで、より柔軟な処理が可能になります。たとえば、文字列(str)を整数(int)に変換したり、数値を文字列として扱ったりすることは、実務でも非常によく使われます。
本記事では、Python|データ型を変換する方法と注意点について、初心者にもわかりやすく具体的なコード例付きで解説します。特に「str→int」「float→str」など基本的な変換に加え、注意点やエラー対策も丁寧に紹介します。
2. Pythonのデータ型と型変換の基本
2-1. Pythonでよく使うデータ型
Pythonの基本的なデータ型には以下のようなものがあります。
int
:整数(例:10, -5)float
:小数(例:3.14, -0.5)str
:文字列(例:”apple”, “123”)bool
:真偽値(例:True, False)
2-2. 型を確認する方法:type()
x = "123"
print(type(x)) # <class 'str'>
<class 'str'>
2-3. 代表的な型変換関数
int()
:整数に変換float()
:浮動小数点数に変換str()
:文字列に変換bool()
:真偽値に変換
3. よくある使い方・応用例
3-1. 文字列を整数に変換(str → int)
num_str = "100"
num_int = int(num_str)
print(num_int + 50) # 150
150
3-2. 整数を文字列に変換(int → str)
num = 42
text = "答えは " + str(num)
print(text)
答えは 42
3-3. 小数を整数に変換(float → int)
price = 199.99
price_int = int(price)
print(price_int)
199
3-4. 数値を文字列にして結合
ユーザーへのメッセージ表示などに使われます。
age = 30
message = "あなたの年齢は " + str(age) + " 歳です。"
print(message)
あなたの年齢は 30 歳です。
3-5. bool型への変換(任意の型 → bool)
条件判定などで使われる真偽値変換です。
print(bool(0)) # False
print(bool(1)) # True
print(bool("")) # False
print(bool("abc")) # True
False
True
False
True
4. 注意点・エラー対策
4-1. 変換できない文字列に注意
たとえば、数字以外の文字列をint()で変換しようとするとエラーになります。
val = "abc"
num = int(val) # ValueErrorが発生
ValueError: invalid literal for int() with base 10: 'abc'
4-2. try-exceptで安全に変換
失敗する可能性がある場合は例外処理を使いましょう。
val = "abc"
try:
num = int(val)
print(num)
except ValueError:
print("数値に変換できませんでした")
数値に変換できませんでした
4-3. float型→int型の切り捨てに注意
小数点以下は切り捨てられるため、正確な値を必要とする場合は注意。
print(int(3.9)) # 3
3
5. まとめ
- Pythonでは
int()
,str()
,float()
,bool()
などを使ってデータ型を簡単に変換できます。 - 変換時には型による制限やエラーに注意が必要です。
- 実務では、ユーザー入力の整形、APIレスポンスの加工、計算処理の前処理など、多くの場面で型変換が登場します。
学習のコツとしては、実際に手を動かして「どんな入力が変換できるのか・できないのか」を試すことです。型変換は基本ながら、しっかり理解しておくことでバグの少ないコードが書けるようになります。